OMORI マリの死とアルバム

サニールートの終盤、ホワイトスペースでバジルからアルバムを渡される場面があります。このアルバムを見ることでマリの死の真相を知ることができます。

写真の横には文章が添えられていますが、かき消されて読むことができません。代わりにゲームファイルにあるテキストから文章を読むことができます。

以下に載せているのは元の英文を管理人が和訳したものです。

壁の写真
あざ笑う声が壁の向こうから聞こえたが、あなたは気にしなかった。もう意識を集中する必要がなかったからだ。あなたは打ちひしがれていた。何もかも嫌になっていた。大したことじゃないとわかっていたのに、自分をコントロールできなかった。

壊れたバイオリンの写真
大切なバイオリンが階段の下で粉々になっている。あなたが怒りに身をまかせて投げつけたのだ。指は痛みで震え…何度も何度も練習し…それでもミスを繰り返すこのやり方は間違っていた。

言い争う写真
マリがあなたを怒鳴りつける。あなたは姉の言っていることが受け入れられなかった。姉はまるで理解していない…。あなたが十分頑張ったことを理解しなかったからだ。あなたが抱くのは怒りだけ。この苦しみは…彼女のせい?

喧嘩の写真
マリはあなたの行く手を阻む。まだ話は終わっていない、逃げるなと言う。…どうして?姉のためにこんなに頑張ったのに!どうして怒鳴るの?理解できない…。

殺人の写真
あなたは理性を失い、彼女を階段から突き落とす。

静寂の写真
あなたは壊れたバイオリンの上でマリが倒れるのを見る。倒れた音で我に返るも静寂に包まれる。姉に呼びかけても返事はない。心臓が胃の奥底に沈むのを感じる。

混乱の写真
一瞬の出来事だった。そんなつもりじゃなかった。いや、突き落とすつもりだった?これは事故?確信が持てない。あなたは震えながら階段を下りていく。

自棄の写真
姉の名前を呼んでも返事はない。体から木片を取り払う。すり傷以外なにもない。振り向かせて顔を見る。眠っているようだ…。でもどうして返事をしないんだろう。

共犯者の写真
あなたはマリを抱き上げ、引きずりながら階段を上る。思っていたより姉の体が軽い。ベッドに寝かせればいいだけ…。少し休ませたらいいだけ…。

不信の写真
心臓がバクバクする。頭はボーッとする。先行きが見えない。寝室のドアを押し開けて姉のベッドに向かう。姉はきっと大丈夫。これはただの夢なんだ。

苦悩の写真
何度も姉の名前を呼ぶが返事はない。姉の顔が窓から差し込む光で照らされる。無表情だ。あなたは彼女の腕をつかんで泣き崩れる。

罪悪感の写真
助けを求めて叫びたい。でもこわい…。自分に向かってつぶやく…。何が起きたか聞かれたらどうしよう?本当のことを言えるわけがない。誰が許すのか。誰が信じるのか…あれは事故だったと…。

アイデアの写真
うしろからささやく声が聞こえるが無視する。うしろから泣き声が聞こえるが無視する。あなたは自分の腕で顔を覆う。これは現実ではない。このどれもが現実ではない。なのにどうして目が覚めない。

絶望の写真
すべてが暗く見える。影があなたの周りをすり抜ける。何が起きているのかわからない…。頭がぼんやりしてきた…。こころの隙間に沈んでいく…だれもいないホワイトルームへ。

手助けの写真
肩が重く感じる。聞き慣れた声がとんでもないことをささやく。あなたの目は見開く。そのささやきは自分に従うよう言う。これが…唯一の道だと…きっとうまくいく…と言うのだ。

裏切りの写真
マリの遺体を抱き上げ、階段から降ろす。思っていたより姉の体が軽い。数多の視線が自分に移るのを感じる。あなたは床を見続ける。

希望の写真
見慣れた窓の引き戸の音がする。行こうと言う声がする。外の光に包まれると一陣の風が部屋に入ってくる。あなたは地面を見続ける。

木の写真
下を向いたまま草の音を聞き、風の冷たさを感じる。太陽が沈み始めると木々の葉の揺れる音が聞こえる…。だがあなたは無視しようとする。すべて夢だからと…。

枝の写真
マリの遺体を寝かせるとあなたははじめて顔を上げる。葉の隙間から小さな光が差し込む。あなたはその美しさを楽しみ、その瞬間を味わう。たとえすべてが現実でも…この葉を見続けていればきっとうまくいく…そう考える。

ロープの写真
ゆっくり話す声、草をがさがさする音が聞こえる。人影が地面から何か取るのを見た気がするが、確信が持てない。あなたは頭上の葉をずっと見つめる。きっとうまくいく…。あなたは思う…きっとうまくいくと。

手の写真
のろのろと歩く音が聞こえる。引きずり…きしみ…引っ張る音が聞こえる。何かが起きているが、あなたは葉から目をそらすことを拒む。また頭がボーっとする。舌を噛み、最後にもう一度目を覚まそうと試みるが、無駄だった…。あなたはまだここにいる。

足の写真
冷たい手があなたの手を掴むのを感じる。振り払おうとするが、その手は放そうとせず握り返し、あなたを引き上げる。あなたは顔を上げ、初めて親友のバジルを見た…。疲れた目から涙がこぼれ落ち、こちらを見ている。あなたは不意にこれが夢ではないことに気づく。これはすべて現実だと。

嘘の写真
バジルと家の中に入り、木々のほうを振り返るとそれが見える。光に包まれ風に揺らめいているのが見える…。一瞬安らぎを感じる。そんな自分が嫌になる。これで終わりだろうか。もう大丈夫だろうか。

なにかの写真
突然バジルがかたまる。彼の目を見る…目はハッキリとし、なにかを見ている。あなたもそれに目を向けるが、間違いだったと悟る。目が合う。心臓が胃の奥底に沈むのを感じる。見なければよかった…。あなたは…見るべきでは…なかった…。