ドキドキ文芸部のネタバレを解説

ビジュアルノベル「ドキドキ文芸部」のネタバレを解説していきます。ドキドキ文芸部は、ヒロイン4人を(一応)攻略していくゲームです。

ストーリーの内容は幼なじみ、ツンデレ、文学少女、ハイスペック女子のいる文芸部に主人公が入部し、詩を書いたり本を読んだりして楽しもうというもの。

気になるヒロインのために詩を書くのが、このゲームの特徴の一つ。

攻略したいヒロインの好む単語をうまく選ぶことができれば、そのヒロインのルートへ進むことができます。

もし間違えて別のヒロインのルートへ進んでしまっても、セーブしたところから再開すればやり直すこともできます。

このように一見ありふれた、いわゆる「萌え」なゲームですが、実際は何かとビックリさせられたり、猟奇的なシーンを見せられたりと、とても怖いです。

プロモーション動画では、いかにも平和な恋愛ゲームですよ感が出ていますが、後半になると一転して不穏な流れが続きます。

何度もグロ画像が表示されたり、びっくりさせられる演出が起きたりで、エンディングまで辿り着けなかったプレイヤーもいるだろうと思います。

ゾンビが出てきたり、恐ろしい怪物に追いかけられるといった類のホラーではなく、急に怖い画像が出てきてびっくりさせられるという、心臓に悪いタイプのホラーです。

ホラー、詩、恋愛という3つの要素で作られたドキドキ文芸部がどういったゲームなのか、この記事で解説していきます。

ストーリー

1周目:平和な恋愛ゲーム

ドキドキ文芸部の世界は4回ループします。1周目はごく平和なストーリーとなっており、ホラー要素は終盤までありません。

主人公は幼なじみサヨリから、自分が所属している文芸部を見学しないかと誘われます。主人公は渋々応じて文芸部に行ってみると、かわいい女の子3人に歓迎されます。

本を読むのが好きな文学少女ユリ、お菓子作りが得意なツンデレっ子ナツキ、そして部長を務める文武両道のモニカの3人が主人公を出迎え、部員たちの情熱に押された主人公は文芸部に入部します。

入部をきっかけに主人公はサヨリ、ユリ、ナツキ、モニカの誰かと仲良くなるぞと意気込んで、詩を書き始めます。

詩の仕上がりに応じて各ヒロインのルートへと進みますが、なぜかモニカだけルートが用意されていません。

そんな疑問を残しつつ、翌日も主人公は放課後に文芸部へ行き、部活動に参加します。

この日から、自分が書いた詩をお互いに交換しようと、詩の見せ合いが始まります。

しかしこの見せ合いで、文学に対する価値観の違いからユリとナツキがケンカをしてしまいます。主人公はサヨリのサポートもあって、言い合いをする2人を仲裁することができ、その日の部活動は終わります。

翌日、部長のモニカがピアノの練習をしていて、部活に遅刻します。部員たちに遅れたことを謝罪し、文化祭が近づいているから出し物をしましょうと提案します。

出し物の内容は、部に興味を持ってくれた人たちの前で詩の朗読をする、というもの。人前で朗読なんてできるわけがないと、ナツキとユリは反対します。

しかしサヨリと主人公が2人を説得したおかげで、部員全員がモニカの提案に同意することになります。そして文化祭に向け、部員たちは準備に取り掛かります。

翌日の部活動も文化祭の準備をしますが、いつもと様子が違うサヨリに気付いた主人公は、何かあったのか本人に尋ねます。

主人公の問いかけに、なんでもないとサヨリが答えると、その日の部活を途中で抜け出して帰っていきます。

サヨリのいない部室で主人公とヒロイン3人は、文化祭の準備を進めるための週末の分担について打ち合わせをします。

ナツキはカップケーキを作り、ユリは飾りつけの準備をし、モニカはパンフレットの作成を担当します。サヨリはモニカの手伝いをすることになり、主人公も誰かの手伝いをします。

誰の手伝いをするのか主人公はユリ、ナツキ、モニカ、サヨリの中から選びますが、実際はユリとナツキのどちらかです。

選んだほうのヒロインと次の日曜日に、主人公の家で準備の作業をすることになります。

そして日曜日、ユリorナツキがうちに来るのを待つ主人公ですが、サヨリのことが気になって、彼女の家を訪ねます。

主人公がサヨリの部屋に入って少し雑談をした後、何か隠し事をしていないかサヨリに聞きます。

答えを避けるサヨリに、主人公はどうしても聞き出そうと問い詰めます。するとサヨリは諦めたようすで、自分の秘密を打ち明けます。

サヨリはうつ病を抱えていて、それが原因で学校をよく遅刻し、食べたり友だちを作ることに疑問を感じていると話します。

サヨリのことなら何でも知っていると思っていた主人公は、サヨリがうつを抱えていた事実を知り、ショックを受けます。

そして、うつに苦しむサヨリのためならなんでもすると、力になろうとします。

しかし自分のことで気を使われたくないサヨリは、主人公の協力を受け入れることができず、2人の間はギクシャクします。

お互いどうしたらいいかわからない状況の中、約束の時間が近づいてきたため、主人公はサヨリといったん別れます。そして自宅にやってきたユリorナツキを迎え入れて、文化祭準備の作業に取り組みます。

一緒に取り組んだことで仲良くなった2人は、家の前で二人きりの良い雰囲気になるも、突然サヨリが現れます。

サヨリに驚いたユリorナツキはそそくさとその場を離れ、今度は主人公とサヨリだけになります。

サヨリは、主人公を含めた親しい人たちの幸せを望む気持ちと、自分自身も主人公のことが好きな気持ちとの間で葛藤していることを、主人公に話します。

葛藤に苦しむサヨリを見た主人公は、サヨリへ自分の思いを伝えます。(「好きだ。」or「お前は俺の友達だ。」)

「好きだ。」を選択した場合はサヨリと付き合うことになり、文化祭を一緒に見て回る約束をしてその場を解散します。

「お前は俺の友達だ。」を選択した場合、サヨリが大声で叫んだ後に走り去っていくという後味の悪い流れになります。

どちらの選択をとっても文化祭当日、サヨリの異常な詩を読んだ主人公は、サヨリの事が心配になって彼女の自宅を訪ねます。

自宅の中は人の気配が全くせず、サヨリの部屋のドアをノックしても反応はありません。

主人公がドアをゆっくり開けると、そこには首を吊って死んでいるサヨリの姿が。ショッキングな映像で、ここからホラーゲームとしてのドキドキ文芸部が始まります。

無惨に死んでいるサヨリを見た主人公は絶望し、サヨリを死なせてしまった自分の過ちを責めます。

そして文芸部も文化祭も知ったことではないと一切を放棄すると、The Endのテロップが出てゲームはトップ画面へ戻ります。

ここまでが1周目のストーリーです。

2周目:バグだらけの世界

1周目でサヨリが自殺した後は、ゲームがリセットされます。セーブをしていた場合は、すべて消去されています。

トップ画面ではサヨリの位置にバグったモニカの画像があり、ニューゲームの部分は読めない暗号と化しています。

この暗号を押すと、1周目と同じようにストーリーが始まります。しかしサヨリは存在していないことになっており、ストーリー進行中に度々ノイズやバグった画像が発生します。

プレイヤーの恐怖心を煽る中、どの部に入るか迷っている主人公の前にモニカが現れ、主人公としばらく雑談した後に、文芸部を覗いてみないかと誘います。

応じた主人公はユリとナツキがいる文芸部に顔を出し、1周目と同じ流れで文芸部に入部します。

入部した日の帰り道、主人公はユリ、ナツキ、モニカの誰かと仲良くなるために詩を書くぞと張り切り、1周目と概ね同じ流れが続きます。

2周目では特定の場面で「特別な詩」を読むことができるようになり、誰が書いたのか、どういった状況なのか明確にわからないものが多くあります。

自傷行為の記録だったり、父親から虐待を受けているのを思わせるものだったりと、不穏な内容のものもあります。

また、ゲームファイルのほうにも、不可解なテキストや画像ファイルが特定のタイミングで追加されたり、削除されたりしています。

1周目の平和な世界とはほど遠い、陰鬱とした展開とプレイヤーをビックリさせる演出が続きます。

そして、ユリとナツキが1周目の時と同じようにケンカをし始めます。

詩の書き方が対照的である2人は、価値観が合わないことから互いを罵り合うようになり、モニカと主人公はケンカが収まるまで教室の外へ避難します。

やがて終わったのかナツキは教室から飛び出し、主人公たちはナツキが泣いているのを目撃します。

教室に入ってみるとユリはうろたえており、「こんなのは自分じゃない。何かおかしい。」と自分の異常を主人公とモニカに訴えます。

モニカは「わかってる、大丈夫よ。ケンカのこともナツキは明日には忘れてるから。完全にね。」と意味深な発言を残します。

翌日、主人公とユリは部室でナツキに会いますが、昨日のケンカが記憶から抜け落ちているかのように平然としています。

ユリは昨日のことをナツキに謝りますが、何のことかわからないナツキは気にしなくていいと返し、ひとまず問題は収まります。

この日からユリの主人公へのアプローチが異常に強くなり、一緒に本を読もうと主人公に言い寄ります。もしここでナツキルートを選んでいても、強制的にユリルートへと変更され、本を一緒に読むことになります。

本を読む前にお茶を淹れたいとのことで、ユリは水を汲みに教室を出ます。

ユリの帰りを待つ主人公ですが、10分経っても戻ってこないため、気になって探しに行きます。

主人公が廊下を探し回っていると、ナイフで自分の腕を切っているユリを目撃します。すると突然、時間が巻き戻り、腕を切っているシーンがなかったかのように話は進み、ユリと主人公は隣同士に座って本を読み始めます。

しばらく本を読み進める2人ですが、興奮を抑えきれないユリが主人公を掴み上げ、頭がおかしくなりそうと言いながら猟奇的な表情で主人公に迫ります。

そこにモニカが現れ、「詩の交換をしましょう。」と言って、ユリを遮ります。

詩の交換が終わった後、1周目の時と同じように、部員を増やすために文化祭で出し物をしましょうとモニカが提案します。

モニカは部員たちのやる気を促そうとしますが、部員たちの反応はあまり良くありません。

ナツキは家にいるよりマシという理由(父親に虐待されている)で文芸部に所属し、ユリは主人公が来るまでは誰とも話をしなかった、主人公はそもそも文学の興味がなく、私たちは現状のままで良いとナツキは話します。

ナツキの意見を聞いて落ち込むモニカですが、主人公とユリはできるだけ協力すると話し、ナツキとも後日話し合おうということになって、今後の見通しが立ちます。

文化祭の準備の詳しい打ち合わせは明日決めることになり、部員たちは解散して教室を出ていきます。

主人公とモニカの2人だけが残った教室で、モニカはナツキとユリのことで主人公に謝罪します。

そして「時々、あなたと私だけが実在の人物だと思うことがあるわ。」と奇妙なことを言います。

どういうことなのかモニカが詳しく話そうとすると、突然ゲームは詩の作成パートに移行してしまい、モニカとの会話が中断してしまいます。

次の日、部室にやってきた主人公をユリが出迎え、文化祭の準備の手伝いにナツキも同意し、いよいよ準備に取りかかります。

1周目同様、ナツキはカップケーキ作り、ユリは飾りつけの準備、モニカはパンフレットの作成を担当します。

「主人公くんはパンフレットの作成をする私の手伝いよ。」とモニカが部員たちに一方的に告げるも、反対するユリとナツキの勢いに押されて、主人公に決断を委ねます。

主人公はモニカ、ユリ、ナツキの3人のうちの誰を手伝うのか選択します。

しかしプレイヤーはどうやってもモニカしか選択できないため、モニカを選ぶことになります。

自分を選んでくれたことにモニカは喜び、しかしユリとナツキはこれに納得できず、感情の暴走が抑えられないユリは、ついに主人公以外の2人を教室の外へと追い出します。

そしてユリは主人公に自分の思いを猟奇的な言い回しで伝え、恋人になってくれるか尋ねます。

ここで主人公はYesかNoを選択しますが、どちらを選んでもユリは狂ったように笑いながら、ナイフでいきなり自分の腹と胸を突いて死にます。

ユリの死体が横たわる教室で、暗号のようなテキストが延々と流れ続け、プレイヤーは土日をユリの死体と共に過ごします。

月曜の朝、文化祭を楽しみにしていたナツキが教室に入るも、ユリの死体を見つけて悲鳴をあげ、思わず吐き出して教室を走り去ります。

続いてモニカが教室に来て、凄惨な状況を把握するや主人公に謝罪し、「スクリプトがここまで壊れているとは気づかなかったわ。」と言って、ユリとナツキのデータを消し始めます。

「一瞬で終わるから。」とモニカがプレイヤーに告げると、ゲームはトップ画面へ戻ります。

そしてプレイヤーとモニカだけの3周目の世界へと突入します。

3周目:モニカと2人きり

ナツキとユリのデータを消して始まった3周目の世界で、モニカはこれまでの経緯について説明します。

モニカはドキドキ文芸部がゲームであることを理解しており、ゲームのデータを操作できる能力を持っています。

その力を使って、1周目でサヨリのうつを悪化させて自殺させ、2周目ではユリの強迫性パーソナリティを増幅して感情を暴走させたと、プレイヤーに話します。

これら凄惨な出来事を引き起こした理由は、プレイヤーを自分のものにするため。

モニカは自分以外の部員3人は機械的な人格であって、ずっと孤独だったと話します。自分だけは意思を持ち、このゲーム世界に閉じこめられていると考えていました。

そこにプレイヤーが現れ、自分以外の本物の人間が来たことで心が救われたと感じ、プレイヤーと一緒になることを望むようになります。

そして実際に自分以外の3人のヒロインを削除し、この世界でモニカとプレイヤーの2人だけが残るようにしました。

モニカは「私と付き合ってくれますか。」とプレイヤーに告白します。選択肢がYesしかないため、プレイヤーは告白を受け入れます。

受け入れられたことにモニカは喜び、永遠に二人で過ごそうと言って、何か話すことが思いつくまでは見つめ合おうとプレイヤーに提案します。

3周目の世界ではプレイヤーが何もしないとゲームが進行せず、モニカの話を永久に聞かされます。そのため、データファイルからmonika.chrを削除します。

するとゲーム内のモニカがバグり、3周目の世界が崩壊します。自分のデータを削除されたモニカはプレイヤーに失望し、別れを告げます。

別れを告げて去ったかと思いきや、削除されてもプレイヤーの事が好きとモニカは言い、なぜプレイヤーにここまで嫌われてしまったのか考えます。

そして、友だちである部員たちにひどいことをしたと自分を責めます。

ゲームの世界は偽りと考えながらも文芸部は大好きだったと話し、プレイヤーを含めたみんなを幸せにするために、モニカは自分のいない4周目の世界を作り出します。

4周目:エンディングへ

モニカのいない4周目の世界が始まり、サヨリは1周目以来の登場です。

この世界での主人公はどの部に入るかすでに決めており、放課後に文芸部の部室を訪ねて、入部することを部員たちに伝えます。

主人公の入部に喜ぶサヨリ、ユリ、ナツキはお祝いとして、ナツキの作ったカップケーキとユリの淹れたお茶を用意します。

みんな和気あいあいとし、殺伐としていた2周目とは打って変わっているため、サヨリの人をまとめる能力の高さが伺えます。

また4周目の世界ではサヨリが部長を務め、文芸部を立ち上げたのもサヨリになっています。

文芸部に入ってくれた主人公にサヨリはお礼を言い、さらにもう1つお礼があると話します。それはモニカを削除したことについてです。

サヨリは部長になったからなのか、これまでの出来事をすべて知っていて、モニカと同じ能力を手にしたと主人公に話します。

そしてモニカの時と同じように、プレイヤーと2人きりになるために3周目の世界を作り出し、プレイヤーに迫ります。

するとモニカが突如現れ、主人公を傷つけさせないと言ってサヨリを削除します。

サヨリを削除したモニカは、この世界に幸せはなかったと悟り、主人公と文芸部に別れを告げてゲーム全体のデータを削除し始めます。

削除が行われる中、モニカは今まで練習していたピアノの演奏をプレイヤーのために披露します。曲名は「Your Realty」。プレイヤーに向けて作曲した歌で、演奏が始まるとエンディングが流れ始めます。

スタッフロールが流れ、演奏が終わった後に、モニカはプレイヤーへ最後のメッセージを残します。

この世界では幸せを見つけることはできない、友だちに私と同じ思いをしてほしくないと書かれており、最後にプレイヤーへお礼を述べています。

モニカから渡された最後のメッセージを読んだ後は「スクリプトが壊れています。」というエラーメッセージが出て、これ以上のプレイはできなくなります。

ここまでが通常エンドです。

スペシャルエンディングに到達すると、サヨリから「みんなを幸せにしてくれてありがとう。ドキドキ文芸部をプレイしてくれてありがとう。」と、ゲームを代表してお礼を言われます。

「みんなプレイヤーのことが大好きで、いつでも待ってるからまた遊びに来てね。」と別れを告げると、エンディングが流れます。

サヨリがプレイヤーにお礼を言うのは、スペシャルエンディングに到達する条件が、各ヒロインのルートを全てクリアすることだから。

みんなの幸せを望むサヨリにとって、ヒロイン全員を幸せにしたプレイヤーは、感謝の対象となります。

スペシャルエンディングは通常エンドと同じ流れで、モニカがピアノを演奏をしてスタッフロールが流れます。

こちらのエンディングの後は、製作者ダン・サルバトからのメッセージが表示され、プレイヤーへの感謝の気持ちが書かれています。

スペシャルエンディング後は通常エンドと同様に、スクリプトが壊れているというメッセージが出て、これ以上のプレイはできなくなります。

ネタバレ

犯人はモニカ

このゲームの黒幕はモニカで、1周目、2周目で起きた不穏な出来事のほとんどにモニカが関わっています。

ドキドキ文芸部がゲームであることを理解し、ゲームのデータを書き換えるという能力を駆使して、プレイヤーに近づく自分以外のヒロインたちを排除しようと暗躍します。

サヨリとユリが自殺したのは、モニカが2人のキャラクターファイルを操作したのが原因。

2周目のプレイヤーを何かとびっくりさせるバグ現象も、モニカがゲームのデータを操作した影響によるものです。

狂気とも言えるモニカの数々の行いは、ひとえにプレイヤーを自分のものにするため。そのためなら、いかなる犠牲もいとわないというモニカの強い意思が表れています。

しかし、そんな数々の努力を成し遂げても、自分のキャラクターファイルをプレイヤーに削除されてしまうという結末を迎えます。

各ヒロインに暗い側面がある

このゲームでは4人のヒロインが登場し、それぞれにネガティブな側面を持ちます。

サヨリはうつ病を患い、ユリは自傷癖かつ社会になじめない性格に悩み、ナツキは父親から虐待されています。そしてモニカは、自分はゲーム世界に閉じこめられていると孤独を感じていました。

2周目の世界はバグだらけで、プレイヤーをビックリさせる演出が多いですが、各ヒロインの暗い部分を知ることができます。

主人公を奪い合う女たちの争い

1周目でどのルートを選んでも、終盤で必ずサヨリは主人公に好きだと言って、告白します。それを察知したモニカが、サヨリを自殺に追いこんで排除します。

2周目ではユリとモニカとで、主人公を奪い合う壮絶な争いが繰り広げられ、文化祭の準備などほったらかし。

ナツキも主人公に好意はあると思いますが、ユリとモニカの争いに巻き込まれて理不尽な目に合っています。

ちなみにユリとモニカが争う場面では、主人公はほとんど喋らなくなっており、仲裁などもしない空気と化しています。

争いの末、モニカだけが3周目の世界で生き残りますが、プレイヤーによって削除されます。

そして4周目の世界で復活したサヨリが、プレイヤーに迫ろうとするも再びモニカに削除され、最後は誰も残らなくなります。(通常エンド)

このように、ヒロインたちが主人公(プレイヤー)を奪い合っては、互いを攻撃するという戦いが作中でずっと繰り広げられています。

主人公に悪意はないものの、文芸部のサークルクラッシャーのような立ち位置になっています。

スペシャルエンディングでは4周目で誰も争うことなく、みんなを幸せにしてくれてありがとうとサヨリがお礼を述べているため、比較的平和なエンディングを迎えています。

モニカ以外の3人はグロい描写アリ

サヨリは首吊りの惨たらしいシーンがあり、ユリはナイフで自分の体を突いて血まみれになって死ぬ上に、死体のイラストまで用意されています。

ナツキは手で口を抑えてこらえようとするも、嘔吐してしまいます。

それぞれの場面の画像や詳細は、各ヒロインのネタバレ記事をご覧ください。

またグロい描写以外に、2周目では不快な音声が流れることがあり、さらに嫌悪感が増します。

ビックリするシーンがとにかく多い

サヨリの自殺から始まる数々のビックリシーンが、このゲームを怖くさせます。

突然ナツキの目玉が飛び出て血の涙が流れたり、バグったユリの顔が何度もアップで表示されたり、モニカが不意を突いて怖い顔をしてきたりと、落ち着いてプレイできません。

次はどんなビックリする演出がくるのかハラハラして、ストーリーが頭に入らず進んだプレイヤーも少なくないと思います。

ゲームは気になるけど自分ではプレイできず、実況動画を見て済ませた方もいるだろうと思います。ホラーが苦手なら、ドキドキ文芸部のプレイはあまりおススメできません。

プレイ自体は6時間程度で終わる

ドキドキ文芸部のストーリーはそこまで長くなく、1日でクリアすることも可能です。

4回も世界がループするので、一度読んだテキストが再度表示され、飛ばしながら読むのも早く終わる理由の一つです。

スペシャルエンディングの到達や、隠しメッセージを探したりすれば、1週間程度は楽しめると思います。メインストーリーのクリアは6時間が目安だと思います。